赤ずきん君のブログ

サッカー、読書、筋トレ、旅行、サウナが好きな大学生です。読書の感想をメインにブログを更新していきます。

人事部へのお礼の品

事件は僕の発言から始まった。
「人事部にお礼の品を送ろう! 」
 
この四月から入社し、研修期間が無事終わりに近づいてきた頃、僕はふと思いついたのだ。
これまで様々な手配をしてくれた人事部の先輩方。
時々僕のつまらない相談にものってもらうこともあった。
ここまでの新社会人としての生活を楽しく送れたのは人事部のおかげだ。
そう思って、同期の皆に提案してみたのだ。
 
快く賛同してくれると思っていたら、予想外の返答が返ってきた。
「別に必要ないと思う」
「軽いお菓子くらいだけなら」
 
乗り気ではない返答が返ってきた。
lineだから、こんな感じになったのかなと思い、翌日同期の一人に話しかけると、同じ反応だ。
もやもやとしたので、その場にいた研修先の年齢の近い3人の先輩方にも聞いてみた。
すると、どうやら僕だけが異なる意見のようだ。
 
だんだん悔しくなって、さらに年次が上の先輩にも何人か聞いてみた。
年齢が上がるにつれて、「お礼の品を渡す」問題に同意してくれると思ったからだ。
しかし、僕の求める返事はかえってこなかった。
結局僕は、人事部にお礼をあげる派、を見つけられなかった。
その日は頭が軽くパニック状態になった。
皆と意見が異なるだけでなく、「そんなことしなくていいよ(笑)」と軽く鼻で笑うニュアンスを僕は感じ取ってしまった。
そこが辛くて、僕だけが変な発想なのかと、寂しい気持ちで帰宅した。
 
先輩方の言い分に、人事部は新入社員を手配することが仕事だから当然のことをやったまでで、その程度なら品はいらないよ
ということらしい。
確かに、仕事だから僕たちに優しくしてくれている、という視点は抜けていた。
人事部は気さくな方が多く、大学の先輩のようなスタンスで接している所が僕にはあった。
これが社会人かと改めて考えさせられた。
でも、たとえ仕事でも学生から社会人になったばかりで不安いっぱいいだった僕は、サポートしてもらえることが凄く嬉しかった。
最終的には同期と話し合い、僕の熱量に折れるという形で、気持ち程度のお菓子を渡すということになった。
 
当日、人事部へプレゼントすると、すごく喜んでいるように見えた。
初めてこのような形で貰ったとも言っていた。
この「お礼の品を渡す」問題での考え方は少数派かもしれない。
感謝の気持ちはしっかりと伝えたいし、相手が喜んでくれると僕も同様にうれしくなる。
たとえ少数派でも、僕はいつまでも大切にしたいなと思った。