赤ずきん君のブログ

サッカー、読書、筋トレ、旅行、サウナが好きな大学生です。読書の感想をメインにブログを更新していきます。

悪人になる理由

この世に悪い人はいない。

 

 

僕はそう信じています。

人は本来優しい生き物なのです。

正確に言うと、優しくしてもらったのだから、その優しさを返すことができる、

そんな生き物だと信じています。

 

僕たち人間はみんな優しくしてもらい今まで生きてきました。

皆さん赤ちゃんの姿を思い浮かべて下さい。

赤ちゃん自身は泣くことしかできません。

1人で生きることなんて絶対できません。

 

そんな赤ちゃんが無事生き残り、こうしてたくさんの大人が生活しているのはなぜか?

それは親に優しく育ててもらったからです。

 

親の優しさなしに僕たちは生きることができません。

今生きていてこのブログを読んでいる皆さんは全員優しく育ててもらっています。

 

優しくしてもらったのだから、その恩を何かしら返そうとする、

それは人間の姿だと思います。

返報性の原理なんてものもあります。

 

しかし時々、悪いことをする人間もいます。

とんでもない悪さをする人間もいます。

それはなぜでしょうか?

 

 

 

僕は環境が悪いのだと思います。

悪いことをついしてしまう、したくなるような外部の要素が近くにあったから、

悪いことをしてしまう。

たとえ優しい心の持ち主の人間でも。

 

端から見たら、なんでそんなことをしたん!?

と全く理解できないこともあります。

でも、当人の状況を確認して、理由をじっくりと聞いてみると、

「まあ、許せることではないけど、しょうがないのかな…。」

と思えることも多いはずです。

 

誰もが優しい心を持っている。

僕は「俺たちバブル入行組」を読んでそう思いました。

 

オレたちバブル入行組 (文春文庫)

オレたちバブル入行組 (文春文庫)

 

 

 

 これは

「やられたらやり返す。倍返しだ。」でおなじみの

半沢直樹物語シリーズ第一作です。

 

あらすじは以下の通りです。

大志を抱いてバンカーとなり、今では大阪西支店融資課長を務める半沢直樹。ある時支店長命令により五億円もの融資を行った会社があえなく倒産した。融資ミスの責任をすべて半沢に押し付け、醜い保身に走る浅野支店長。沸き上がる怒りを抑えながら、半沢は巨額の債権を回収するすべを探る。やられたら、倍返し――ここから痛快リベンジ劇が始まる!
Amazonより)

 

 

僕が印象的だったのは半沢にとっての憎き上司、浅野支店長。

 

彼は部下の半沢に対して理不尽な行動をし続けます。
本当に信じられないほど酷い行動ばかりするのです。
 
しかし、物語の途中からなぜ彼が半沢に対してそのような行動をしてきたのか、
彼がどのような状況になるのか少しずつ明らかになります。
 
実は浅野支店長には大量の借金があったのです。
全て彼自身の過ちであり、自業自得なのですが。
借金を返せないからといって簡単に諦めるわけにはいきません。
彼には守るべき家族がいるからです。
 
小学2年生の自分のことを無邪気に褒めてくれる息子、
塾へ通い進学校へ受験予定の娘、
そしていつも自分のことを気にかけてくれる優しい妻。
 
家族の事を考えると、自分の欲のために大量の借金を抱えてしまったことが中々打ち明けられません。
できるならばこのことが家族にはばれずに解決したい所です。
しかし、借金を返すべき約束の期限も確実に迫ってきています。
 
このような四面楚歌の”環境”が浅野支店長を悪人へと変えてしまったのだと思います。
本来は家族思いの人だったはずなのに。
 
つまり
僕たち人間は元々優しい生き物ですが、
環境が変わると悪人にもなり得る生き物です。
すぐに変わってしまうのです。
 
特に大量のお金が絡むとまともな判断なんてできなくなるのだろうと思います。
「オレたちバブル入行組」を読んでそう思いました。
 
 
この本はスピード感があって、読後はとてもすっきりしました。
面白かったので興味を持った方は是非読んでみて下さい!

 

オレたちバブル入行組 (文春文庫)

オレたちバブル入行組 (文春文庫)

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。
また更新します!
 
 
それでは良い一日を!